クラシックHRモニターの確固たる評判を得ることになった個性 - 優れた低周波数域の再生能力、細やかな高周波数域の出力、その広いステレオイメージング、そして新世代のモニターの基準を向上させた事実 ? これらをさらに改善するために、MackieとEAW両方のエンジニアから専門家がHRmk2の設計チームに招集されました。Mackieは、このコラボレーションのおかげで、かつてない最高のサウンドを提供する、最も正確なスタジオモニターの開発に成功したのです。
EAWのパートナーブランドとして、Mackieの開発チームは、バラエティ豊かな人材だけでなく、独自のツールや施設も簡単に活用することができるという、貴重な機会を得ることができました。世界でも稀な多種多様なテスト施設や無響室へアクセスすることによって、チームは、開発、デザイン、生産のそれぞれのプロセスで、正確にパフォーマンスを計測し、テストすることが可能になりました。
ボイシング・プロセスで使用された従来のテクニックに加え、Mackieが使用できた貴重なツールの1つが「Fチャート」と呼ばれる、EAWのR&DエンジニアDavid Gunnessが独自に開発した最新のソフトウェアでした。Fチャートは、3Dポーラーを含む、スピーカーのすべての要素をモデリングすることができます。マイクの配置をシミュレートすることによってポーラーの情報を入手し、開発チームは軸上と軸外でモニターのパフォーマンスの自分達の予想を立証、または反証する客観的なデータを確認することができました。また、Fチャートによって、アンプリファイヤーのフィルターの変更をモデリングすることも可能になりました。フィルター設定は、ソフトウェア内で行い、モデルに適用することが可能になり、周波数レスポンスへの正確な影響を見ることができました。このように、HRmk2アンプリファイヤーのチューニングのプロセスが非常に効率的で非常に正確になりました。
Fチャートとその他のツールの使用によって得られたデータは、HRmk2シリーズの最適なデザインを考え出すために重要なデータでした。しかし、最終的にHRmk2モニターの妥協のないパフォーマンスを完成させたのは、これらの貴重なツールと、複数の優秀な判断能力を持った耳の組み合わせだったのです。