リファレンスモニタースピーカーとヘッドホンを使ってミキシングする方法
なぜリファレンスモニタースピーカーを使うべきなのか?疑問に感じたことはございませんか?レコーディング、ミックス作業をするのにあたり、新たに1ペアのモニタースピーカーを導入したとしましょう。Mackieモニタースピーカーでなくともかまわないですよ。できればMackieのモニタースピーカーを導入してくれたほうが嬉しいのですが・・・。いまどきのモニタースピーカーはどんな機種でも最初はすばらしいミックスができると思われがちです。もちろん満足のいくミックス作業ができるでしょう。ただちょっと待ってください。もし購入したモニタースピーカーがMackieでも他社のスピーカーでもあなたのレコーディング環境の中では最高のミックスを作り上げることは可能でしょう。ただミックスした音源を他の場所で聞いてみてください。おそらくミックスバランスがご自身のレコーディング環境で聞いたときとは異なって聞こえてきてしまうはずです。プロフェッショナルのミックスは1ペアのモニタースピーカーでバランスをとるのではなく、どんなスピーカーで再生しても同じミックスバランスで聞こえることが求められます。
YAMAHA NS10 Monitorの歴史
勘違いしないでくださいね。ここはMackieのホームページであって、YAMAHAのホームページではないですよ。プロのレコーディングスタジオに行くと必ずといっていいほどこのモニタースピーカーを見ますよね?YAMAHA NS10Mは1980年代よりずっと定番モニタースピーカーとして多くのレコーディングスタジオで採用されてきました。このモニタースピーカーが定番となった理由のひとつにボーカル帯域の中域の再生能力が優れていたということが挙げられています。当時は96kHzや192kHz。ましてや1bitの高解像度の音を再生することもなかったので、このモニタースピーカーでバランスの取れたミックス=ほぼすべての環境ですぐれたミックスを作ることができたのです。
すでに新品で入手できなくなってしまったこのモニタースピーカーを中古で入手しなくても大丈夫です。どんな環境で聞いても同じミックスバランスを実現するためには、ミックスの過程でイヤホン、民生用ヘッドホン、リファレンスモニター、ラージモニターと聞き比べ、同じミックスバランスになるよう心がけましょう。ミックスバランスを確認できるスピーカーが多ければ多いほど、バランスの取れたミックスに仕上げることができます。
Mackie Big Knobのようなモニターコントローラーを使えばスイッチひとつで瞬時に複数のモニタースピーカーを聞き比べることができます。Mackie Big Knobを有効活用してください。複数のバランスの異なるミックスを瞬時に切り替えることも可能です。Big Knob StudioやBig Knob Studio+であればヘッドホン端子も2つ装備しているので、異なるイヤホンやヘッドホンを聞き比べることもできます。いくつかの異なるミックスを異なる複数のスピーカーで切り替えて聞くことにより、よりすばらしいバランスの取れたミックスに仕上げていくことができます。
リファレンスモニタースピーカーのみで最高のミックスバランスを作ることも可能ですが、複数のモニターを聞いて、どのスピーカーからも同じミックスバランスで聞こえてくるようなミックスを心がけてください。Mackieは皆様に最高のミックスを作っていただけるような製品を今後とも開発、販売してまいります。