Mackie CRシリーズのようなスタジオモニターは、周波数帯域全体にわたって高品質なサウンドを提供します。低域拡張用の「CR8BST」のようなスタジオサブウーファーは必要でしょうか?その答えは、聴こえ方の問題ではなく、体感の問題なのです。「CR8BST」のようなサブウーファーは、スタジオモニターだけではカバーしきれない最低周波数を補強します。また設置した部屋全体を揺るがし、音楽を鼓動にあたえるような体で感じる迫力を加えるのです。
これらの低域の周波数を感じることの利点は?とお考えになる方もいらっしゃると思います。ミュージシャンやプロデューサー、レコーディングエンジニアにとって、スタジオ・サブウーファーは、低域をより深く理解することができます。ゲーム音楽やSF映画音楽などにとっては、サブウーファーは五感を刺激し、より没入感を生みだすことに貢献します。またダンスミュージックやEDMなどではすべてのダウンビートを感じることができ、より高揚感を増すこともできるのです。
フルレンジモニター・スピーカーはもちろん単体でも低域から高域までしっかり再生しますが、サブウーファーを追加することでより素晴らしいサウンドを再生することができるのです。それはどうしてでしょうか?
サブウーファーとは?
サブウーファーは最も低い帯域、周波数レンジを再生するためのスピーカーです。フルレンジモニター・スピーカーとサブウーファーを組み合わせるとフルレンジモニター・スピーカーが中高域を、サブウーファーが低域を担当し余裕のあるサウンドシステムを構築することができます。
サブウーファーも用途やフルレンジスピーカーとの組み合わせによって様々な機種を選定する必要があります。CRシリーズであれば8インチの「CR8SBT」がお勧めですが、より低域を拡充させたい場合には10インチの「MRS10」をお勧めします。
備考:Mackieサブウーファー「CR8SBT」と「MRS10」には可変可能なクロスオーバーネットワークを搭載してます。(40Hz~180Hz)これによりフルレンジ・スピーカーとサブウーファーが同じ帯域を再生しようとすることがなくなりシステム全体に余裕ができ、より明瞭度の高いサウンドを再生することができるのです。
スタジオモニターシステムにサブウーファーを追加することの利点
フルレンジスタジオモニター単体のみで再生するのと、サブウーファーを追加したシステムで再生するのと明らかに異なる点があります。サブウーファーから得られる利点詳細は以下の通りです。
1:周波数特性の拡張
サブウーファーをフルレンジスタジオ・モニターに追加することで、システム全体の周波数特性が拡張され、スタジオ・モニターだけでは再生しきれない低域まで再生することができます。また、サブウーファーとフルレンジスタジオ・モニターがそれぞれ得意とする再生帯域に特化することができ、余裕のあるサウンドを再生することができるようになります。サブウーファーは設置スペース全体の臨場感を演出し、フルレンジスタジオ・モニターは原音に忠実な中高域を再生します。サブウーファーとフルレンジスタジオ・モニターが一体となったチームワークが、最適なサウンドシステムを構築してくれるのです。その結果、フルレンジスタジオ・モニターだけでは聴き逃してしまうような重低音も含め、より多くの情報を聴きとることができるのです。
2:より低い帯域のコントロール
音楽制作やレコーディングミックスを行っているときにバスドラムとベースが同じようなところで再生されてしまい、ミックスがうまくいかなかったことはありませんか?それは無理もないことです。なぜなら、聴こえないスピーカーシステムでミックスを行っているからです。
フルレンジスタジオ・モニターにサブウーファーを追加することで120Hz以下の再生音源がどのように作用しているのか、また反作用しているのか理解することができるようになります。Mackieサブウーファー「CR8SBT」と「MRS10」には可変可能なクロスオーバーネットワークと位相反転スイッチが搭載されており設置場所や好みに応じて最適なシステム構築をすることが可能です。
3:低域を感じろ!
ライブ会場で鳴り響くベースの明瞭度が高いサウンドを聴いたことはありませんか?日本が世界に誇るダブバンド「FISHMANS」のように体感する低域をホームスタジオでも構築したいですよね?心地よい低域は音波との実際の物理的相互作用なのです。低音域は非常に大きな成分を有しているので、体の中で共鳴し、音に余分な物理的要素を加えます。Mackieサブウーファー「CR8SBT」と「MRS10」をホームスタジオに追加することで、ライブ会場同様、低域周波数を体で感じることができるようになります。低域は聴くものではなく感じるものなのです。
4:たまにはワイヤレスで
一般的なスタジオサブウーファーにはBluetooth®ワイヤレスストリーミングの機能は実装してません。ただMackieサブウーファー「CR8SBT」にはBluetooth受信機能を搭載しました。レコーディングでミックスした音源をBluetoothで再生した際にどのような音質の変化があるのかを確認するのも良し。レコーディングの間の休憩時間にリラックスするための音源を再生するのも良し!Bluetooth非対応のフルレンジスピーカーと組み合わせればワイヤレスストリーミングシステムを構築することもできるのです。
様々な用途でサブウーファーを追加すれば
フルレンジスタジオ・モニターはレコーディング・スタジオだけのものではありません。スタジオモニターの原音に忠実なサウンドを再生する高品質なサウンドは、民生用スピーカーよりもはるかに優れており、価格もさほど高価なものではございません。Mackie CRシリーズは、音楽制作、コンテンツ制作、ゲーム、Hi-Fiリスニングにも同じように使える機能を装備してます。
フルレンジスタジオ・モニターとサブウーファーを組み合わせて使用することで、システム全体をより”高いレベル”に引き上げることができるとともにより”低く”なるかもしれません。”レベル”が低いのではなくて・・・。
音楽制作にスタジオサブウーファーが必要な理由
納品まで期限が迫っていたレコーディングミックスを徹夜で行った翌朝、カーステレオで自宅に帰りながら聴くと、温かみも深みもないことに気づく。よくあるパターンですね。
このようなケースの多くの場合、適切な低域が不足してたり、低域を足しすぎたりしているが所以です。聴こえてこない周波数をミックスすることはできません。よってスタジオで低域を適切にモニターする方法がない場合、カーステレオやラジカセなど様々な環境で思っていたのと違う音が再生されてしまうことに気が付くのです。この問題を解決する1つの簡単な方法は、スタジオ・サブウーファーをモニター・セットアップに追加することです。
ゲームサウンドにスタジオサブウーファーが必要な理由
ゲームプレイを楽しんでいる方にサブウーファーは不要ですか? いえいえ。ゲーマーの皆様にこそサブウーファーを追加してほしいのです。お気に入りのシューティングゲームの”爆発音”がリアルに体感できますよ。「あの爆発音はかっこいい 」から 「あの爆発音はリアルに感じた 」と変化を体感できます。
フルレンジスタジオ・モニターだけでも充分リアルなサウンドを体感できますが、Mackieサブウーファー「CR8SBT」を追加すると全再生帯域で胸が高まる、誰もがうらやむサウンドシステムを構築することができます。
音楽を聴くためにスタジオサブウーファーが必要な理由
音楽プロデューサーは、パワフルで複雑、かつ心躍るようなベース・ラインを作るために数多くの時間を費やします。ダンスミュージック、EDM、ラップ、DUBなど、ベースラインが曲の最も重要になる場合もあります。そのため、カーステレオでも、ライブでも、DJイベントでも、低域が重要になるのです。自宅で音楽を楽しむ場合でもサブウーファーを追加することで、より心地いいサウンドシステムを構築することができるのです。
アップライト・ベースの繊細な音を聴くのにもサブウーファーは重要です。複雑に繰り返されるドラムとベースのやりとりもサブウーファーを追加すれば心地よく聴くことができるようになります。
フルレンジスタジオ・モニターとサブウーファー組合せ
フルレンジスタジオ・モニターとサブウーファーとのセットアップ方法は簡単です。
例えば、「CR8SBT」スタジオ・サブウーファーを「CR5BT」フルレンジスタジオ・モニターと組み合わせるとします。手順は簡単です: サブウーファーを最適なサウンドが得られるようにLR設置した「CR5BT」の中央、下に設置します。床置が良いでしょう。ステレオ音源(コンピューターやMackie Onyx Producer2.2のようなオーディオインターフェースなどの出力端子)をサブウーファーの入力に直接接続します。次に、フルレンジスタジオ・モニターをサブウーファーの出力に接続します。そこから、ボリューム、クロスオーバー・ノブ、極性スイッチを、最適なサウンドになるまで調整してください。さらに「CR8SBT」には、手元でサブウーファーをコントロール可能なCRDVデスクトップ・ボリューム・リモコデスクトップ・コントローラーも付属しています。
サブウーファーを追加するにあたり、防音処理をする必要は?
低音域は、例えば8kHz付近でブーストされたボーカルよりも遠くまで伝わり、吸収されるスピードも遅くなります。また、低周波は部屋の隅にたまりやすいため、スタジオの隅に無駄な低域を吸音する音響パネルが使われているのをよく見かけます。このような防音吸音処理によって、音をより正確に聴くことができます。
かといって必ず高価な金額をかけて防音吸音処理を必ずしなければならないというわけではございません。防音吸音処理されていない部屋でもサブウーファーを追加することで音源の低域を聴きとる能力は大幅に向上します。
また防音吸音処理を完璧に行った音のない部屋だと、10分もその中で過ごすと気が狂いそうになってしまうこともあるそうです。室内の音響空間に関する詳細はこちらの記事をご参照ください。
サブウーファーの魅力に取りつかれましたか?
Mackieフルレンジスタジオ・モニターと簡単にセットアップが可能なように設計された3つのスタジオサブウーファーをご用意してます。
「CR8SBT」
8″パワードサブウーファー with デスクトップリモート & Bluetooth®
CRシリーズスタジオ・モニター用に設計開発しましたが、様々なフルレンジモデルスタジオ・モニターと組み合わせて使用することができます。Bluetooth®ワイヤレスストリーミングにも対応し、さらにデスクトップリモコン「CRDVデスクトップ・リモコン」も付属し音量調整など手元でコントロールすることができます。
「MRS10」
10″パワードサブウーファー
より大きな低域ユニットを採用し、迫力のあるサウンドを再生します。
「CR6S-X」
6″パワードサブウーファー
一番コンパクトなサブウーファーです。狭い部屋やCR3.5やCR2-Xシリーズなど、コンパクトなフルレンジスピーカーに最適です。
フルレンジスピーカーにサブウーファーを追加し最適なリスニング環境を構築しましょう。