いまさら聞けないシリーズその7 RIAA EQカーブとは?

2017年5月8日

mackie_blog_riaa
民生オーディオ、プリメインアンプなどに付いているPHONO入力って何に使うものか疑問に感じたことはありませんか?

またレコードプレーヤーをミキサーのラインレベル入力に接続しようとしたことはありませんか?

LPレコードとレコードプレーヤーは標準のEQカーブに従って再生する必要がございます。これは1950年代アメリカレコード協会(RIAA)によって開発された規格です。このRIAAによるEQカーブの規格が制定される前までは、それぞれのレコード会社が独自の処理を施し、数多くの異なる再生規格がありました。この結果、放送局はそれぞれの規格にあったレコードプレーヤーを用意しなければならず、膨大な費用がかかっておりました。

レコードを再生するにあたりラインレベルとは異なるEQカーブを施したPHONO入力を使用しなければならない理由にはレコード独自の低域周波数帯域の長い波長によるものです。レコードプレーヤーのカートリッジではこれらの低域周波数特性構成する溝を再生することは非常に困難なことでした。さらにこれらの大きな溝をカートリッジが通過するのに数秒しかなく、特別なEQを施さなければ低域を再生することはできませんでした。

RIAAによるEQカーブの規格は低周波を20dB低減し、高周波数を20dB上げるEQを施しました。次に再生機はこのRIAAによるEQカーブの信号をフラットに戻し、ラインレベルまで増幅します。これにより、低周波用の溝がはるかに小さくなり、さらに再生機からのヒスノイズを低減して、録音時のサウンドを忠実に再生することに成功しました。

PHONO入力にはレコードを再生するために必要なプリアンプ回路が搭載されています。ミキサーなどのラインレベル入力はフラットな設計をしており、レコードプレーヤーをミキサーに接続する場合にはフォノイコライザーなど別途ご用意いただく必要がございます。

レコードプレーヤーによってはフォノイコライザーを内蔵しているものもございます。その場合はフォノイコライザーをご用意していただく必要はございません。詳細はレコードプレーヤーメーカーにお問い合わせください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です